INTERVIEW

刀匠になったきっかけを教えてください。
小学生の時、鍛治である父の仕事を手伝っており、鉄を鍛錬する時の向こう鎚をしてました。その頃から鉄を打ってできる刃物の美しさに惹かれていて、最も美しい日本刀を作りたいと思ったのがきっかけです。

一人前の刀匠になるにはどれくらいかかりますか。
師匠の元で最低5年の修行が必要です。私は育てて頂いたお礼を兼ねて6年間、師匠の工房にいました。

刀匠の生活は大変ですか。
大変です。毎年、展覧会がありそこで何度か入賞して無鑑査になれば、ゆとりのある生活ができるようです。もちろん無鑑査になるのも難関な道のりなので、多くの刀匠は生活に苦労していると思います。

刀匠は全国にどれくらいいますか。
およそ200人です。毎年3人くらい増えてます。

⑤刀匠によって作られる日本刀は異なりますか。
はい、全く異なります。刀の作り方自体も種類(備前伝や相州伝など)が多く、それぞれ目指す方向が違うので、作風が異なります。同じ刀を目指した場合もやはり表現は変わります。

日本刀の魅力を教えてください。
地金や刃紋の美しさ、その刀を作った時代と刀鍛治の想いや背景が楽しめます。

どんな日本刀が名刀なのですか。
定義がとても難しいですが、手に取った時に何か感じるもの、教えてくれるものが良い刀かと思います。
日本刀は無機質な鉄でできてますが、生命を感じます。なぜなら、刀鍛治がどんな感情や気持ちで作ったのか、作品に現れているからです。故に、作った刀鍛冶のエネルギーの凄さが名刀こそ最も顕著に表現されていると思います。

良い刀と悪い刀の違いを教えてください。
どれだけ心を込めて作ったか、例えば細かく丁寧にヤスリをかけたりナカゴの形などを整えているかだったりします。

日本刀は何種類かありますか。
大きく分けると、太刀、打ち刀、脇差、短刀、の4種類です。

1本作るのにどれくらい時間が必要ですか。
刀匠によって個人差があります。作る内容によって変わりますが、私は三ヵ月くらいが多いです。

作る時、どこが重要ですか。
鍛錬と焼き入れです。鍛錬とは、卸した鉄を10回折り返す鍛錬をするのですが、しっかり粘りのある鋼に鍛え上げるのが重要です。焼き入れとは最後の仕上げでして、ここで刀の強度や反りが決まります。

毎回、作る形状は違いますか。
お客様ごとに注文内容が変わりますので、違います。

材料は何ですか。
主に玉鋼、三分の一は卸し金を使います。

日本刀の斬れ味は凄いですか。
はい、もの凄くよく斬れます。日本が誇る最高の刃物だと思います。

どんなお客様が注文しますか。
ごく一般の方です。刀が好きな人、居合に使いたい人などです。決してお金持ちだけの嗜好品ではないです。普通の会社員の方もおります。

初心者でも買えますか。
はい。作らせていただきます。

川島刀匠に注文したい場合は直接できますか。
はい、承っております。

価格帯を教えてください。
だいたいですが、白鞘での納品の場合、短刀で50万円、脇差で80万円〜、太刀は150万円から承っております。

日本刀以外の商品は?
ペーナーナイフ、小刀、包丁なども作ります。こちらも手作りなので予約制となります。

今後の目標を教えてください。
鎌倉時代に作られた名刀、山鳥毛(やまとりげ)を目指しています。多くの刀鍛冶が挑戦している名刀なので、とても大きな目標です。

視聴者にメッセージをお願いします。
日本刀は刀鍛冶が一振りずつ心を込めて丁寧に作っているものです。持ち主の方がその日本刀を持つことで幸せになれることを願いながら作っております。ぜひ一度手に取ってみて、どんな気持ちが込めれているか感じてほしいです。